←西日本新聞　03.06.**

この年（1953年）３月筆者は同県郡部より福岡市に引っ越してきていた。 当時の福岡市は、現在（2020年）の状況よりも条件が劣っていたとはいえ、台風・水難等の被害は長崎、鹿児島、宮崎等に較べ九州では比較的難を逃れる率の高い地域であった。 それがこの年に限り、熊本に次ぐ２位の死者・行方不明者を出した、福岡としては最悪の被害を受けた年でもあった（丁度10年後の1963年にも福岡は深刻な水難を経験しているが)。 かくいう拙宅も当時木造平屋であったが、前年には床上、後年には床下浸水の被害を受けた。

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