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もうひとつの日本旅行−椎名 誠−(抜粋)
週刊文春 030814・21
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アメリカ、モンゴル、イタリア、オーストリア、チベット、旧ユーゴスラビア、ロシア、スイス、韓国、ウェールズ人などなど(皆、親日家)に訊いた日本の感想
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空港。イミグレーションなど |
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我々日本人にはわからないが、日本の通関は相手国によって厳しさの差があるようだ。丁寧だが妙に威圧的で社会主義国のようだ、という外国人もいた。係の人がマニュアル的で真面目すぎて無表情なのがこわい、というのが一番多い感想。でも何も問題がないと処理が早く、ワイロの強要などもなく素晴らしい、と。
空港全体の印象は、整然としているが日本の玄関としては思いがけなく小さく感じるらしい。便所がきれい。危険な感じがない。軍隊がいない。アナウンスが反響して聞こえにくい。誘導表示の文字が小さい。
レールバスのようなものがやってきて止まると「カーが来ました」という電光表示が出る。みんなそれを待っているのだし見ればわかることなのに子供遊園地みたい。国際的に見て幼稚なおせっかい的ガイドがよく目につくらしい。 |
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お店についての感想 |
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きちんとしている。何でもある。明るくてきれい。包装が早くて丁寧。笑顔で応対してくれる。汚れている商品がない。しつこくない。てきぱきしている。
レジが早い。つり銭の間違いがない。値引きがない。
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食堂についての感想 |
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清潔で確実。早い。料理を持ってくるのが丁寧。ビールや酒がどこにでもあるのが凄い。照明が明るい。照明が明るすぎる。子供が走り回っている。従業員の女性が若いのに念入りに化粧しているのが気になる。(従業員が私語を交わし、よそ見しながら自分たちの会話をダラダラして面倒くさそうに料理を持ってくる)というアメリカによくある風景がない。
BGMが大きすぎる。高級レストランの料理はまずいし料金が高い。デパートのレストランがいい。早くてうまいラーメンは日本料理の中の最高。 |
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ホテルについての感想 |
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料金の割にはひどい。部屋が狭い。壁が薄い。フロントがきちんとしている。セキュリティがしっかりしている。ロビーで子供が走り回っている。部屋の備品が何も壊れていない。バスルームが貧弱。歯磨きからミミカキまでなんでも揃っているのが素晴らしい。
石鹸の品質がいい。電話が確実につながる。シーツ、ピローカバーが清潔。ルームサービスが高く種類が少ない。朝食は種類が少なくてまずい。寝巻きで食べている人がいる。
団体の人が大勢いっぺんにやってきて大声で喋っているのでおちつかない。 家畜の餌場のよう。 (因みに日本旅館の評価は http://diamond.jp/articles/-/4536) |
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町や駅について |
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汚くて騒々しい。自動車の運転のマナーがいい。クラクションをやたら鳴らさないのがいい。人が多い。統制が取れていないので事故になったらみんな死ぬと思う。若い人に清潔感がない。街頭のしつこい物売りがいない。日本人は想像していたよりも姿勢が悪く、歩き方が狂った羊のようだ。いろんな大音量の音楽がまざっていて気が狂いそう。
憩えない。ゴミだらけ。看板が多すぎて美意識がまったくない。マリファナの匂いがしない。視線の定まったしっかりした目の人がいない。染めている金髪が奇妙で楽しい、でもやっぱりヘンだ。盛り場の日本人は鼠とウサギだ(?) |
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その他 |
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新聞の宅配、荷物の宅配便の早さ、正確さ。自動販売機の多さ(ビールを置いているのが凄い)。街のいたるところにある旗の看板に驚いた。アジアの風景としては幻滅。汚い。楽しい。お祭りのようだ。浅草の仲見世に一番おもしろいおみやげがある。 |
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日本の食堂関係はどの国の人も大体絶賛する。よく言われることだが、食堂の前に並べられているサンプルが分かりやすくて便利なようだ。
中国のレストランはいまだに食べ滓を床にそのまま吐く。少し上品な人はテーブルクロスの上に吐く。
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