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毎日新聞 2019. 8.26

上は、松尾貴史:自ら「キッチュ(まがいもの、下品な)」を名乗る男のコラムである。

じつは、書かれていることに対して特に反論もなければ、「ああ、そんなものだな」という内容でしかないが、下の“坂の勾配”一文同様“理数系”としては看過できないケ所に赤線を引いてみた。
「1.25倍上がるのだから」には、1.25倍の次に、「に」が一文字抜けている。

よく数字の増減に対して用いられる言葉に、「○○%」、「○○倍」があるが、例えば
100が150になったことに対して、「1.5倍上った」というのは間違いであり、「1.5倍“に”上った」というべきである(0.5倍上がった、或いは50%上がった、は正しい)。
“に”がない前者は、1.5倍即ち、150上ったということであり、100が250になったことになるからである。

つまり、上の松尾貴史の記事中、赤線部は、8%の1.25倍上る、つまり10%上るということになり、結果消費税率は18%になると書いているわけで、往々にして公の文章中に(それこそ、学術論文などには存在しないことだろうが)、曖昧さを残して散見されるが、実にキッチュな表現である。


随分と古い週刊誌の記事のスクラップを見つけた。
何の変哲もないつまらないものだがそれでも気になる部分があったから残しておいたのだろう。今回コピーに赤線を入れたものを下に表示してみる。

最初の部分、高さ÷ゼロの答えはゼロという部分。分数というより割り算を習ったばかりの子供が信じたらどうするのか(ここでは、この刊以後に訂正・お詫びが出たか否かなどは知らずに記している)。

例えば高さが5(単位は省く)であった場合、5÷0=0だといっている。すると、0×0=5も正しい計算ということになってしまう、分数そのものの理解さえできていないわけである。

次の傍線部分は逆に“計算として成立しない”ことはない。
ゼロ÷距離の答はゼロと、ちゃんと“計算として成立している”から、つまり、平面は“勾配ゼロ%の坂である”は間違いないこともこのコラムニストは理解していない。

因みに綱島理友を手っ取り早く Wiki に拠ると、○○○○(デザインコース)卒業とあるから、根っからの文系なのだろう。

ただ、54年生れというからには十分一般常識も身につけるべき年齢(特に物書きであるとすれば)にも拘らず、このような“算数”を無視した非常識者が、近頃(2014年)チョット問題になった、「掛算に順序がある」などと言うバカ教師を生むのだろう。

数字を扱った問の解を“算数”の解らない輩に任せてはいけないという見本。

週刊朝日 1997. 8. 8

西日本新聞 2017.10.14

 1.とんでもございません
 2.大変参考になりました
 3.了解しました
 4.なるほどですね
 5.すいません
 6.各位様
 7.拝見いたしました/拝見させていただきました
 8.社長様
 9.お名前を頂戴できますか
10.本日はお休みをいただいております

上記はすべて誤用だと、http://www.tenki.jp/suppl/akiko_tokuda/2017/05/29/22971.html に掲載アリ。

結構使っている感アリの云い回しも。
謙譲・丁寧な言葉といえば、「行かさせてください」などは明らかにおかしいと常識的に考えるが、「見させてください」についてはなんとなく「さ」が入ってもあまり不自然に感じないのはどうしてか。

7. について言えば、“拝見”と“させていただく”が謙譲語の重なり故誤用というなら、“見せてもらいました・見せてください”の代わりに“見させてもらいました・見させてください”は正しいのかと。

「させ」については左のとおり、新聞のこのて専門ではない箇所にも記事アリ。
西日本新聞 2012. 9.21

下・「日本語 使い方の“ほう”適切ですか」 の記事から約9年の月日が流れている。
その間日本語の使われ方、主に誤用についての新聞記事は幾度となく現れていると思うが、ここに取り上げるほどのインパクトがなかったのか、記憶に残っていない。
今回は米川明彦の言にあるように、変遷による容認の方向性が以前に増して顕著になってきた気がする。
ただここでも容認の方向ではない、一段落(○いちだんらく、×ひとだんらく)・大舞台(○おおぶたい、×だいぶたい)・山積(○やまづみ、×さんせき※1))などが今後どのくらい残っていくのかは興味深いところ。
※1)については殆ど同様に使われ、しいて言えば問題さんせき、荷物やまづみと、抽象・具体例で使い分けされているようだ。


日本語 使い方の"ほう"適切ですか西日本新聞 0306**

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 「流れに掉さす」「役不足」「確信犯」、6割が意味誤解−文化庁世論調査  "若者言葉"「気になる」増
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 慣用句の「流れに樟さす」や「役不足」「確信犯」の意味を、60%前後の人が誤って理解していることが19日、文化庁の日本語に関する世論調査で分かった。
  コンビニなどで耳にする「千円からお預かりします」「お会計のほう」などの言葉遣いは、前回(1996年度)調査より「気になる」人が増えた。 昨年11〜12月に16歳以上の男女計3,000人を対象に調査、73%が回答した。
  「役不足」の意味は、本来の「力量に対し役目が軽すぎること」とした人が28%。「役目が重すぎる」と逆の意味を選んだ人が63%に上った。 上司から仕事を任され、謙そんのつもりで誤って「自分には役不足の仕事ですが」と答えると、「仕事が軽すぎて不満だ」と受け取られ、不快に思われることもありそうだ。
 「流れに樟さす」は「傾向に乗って勢いを増すような行為をする」が本来の意味だが正解は12%。 64%が「勢いを失わせるような行為をする」と誤解していた。
  「確信犯」も本来の「信念に基づき正しいと信じてなされる行為、犯罪」は16%にとどまり、58%が「悪いことと分かった上での行為、犯罪」と答えた。
  コンビニや居酒屋の若い店員らに多い言葉遣い三例は、前回調査に比べ「気になる」とした人が増えた。 方向を示す「ほう」を加えてえん曲にした「お会計のほう、一万円になります」は「気になる」が前回より18ポイント増の51%、「千円をお預かリします」を「千円からお預かりします」と、 「を」を「から」に変化させた表現は7ポイント増の45%。
   「休まさせていただきます」などと、「させていただく」をひとかたまりの敬語として使う「『さ』入れ言葉」も24ポイント増の57%だった。
  文化庁は「前回調査でマスコミに取リ上げられ、誤用と感じる人が増えた」とみている。


− 荒牧 千e Aramaki Kazuhide −
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