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「ブラスター」に感染するとパソコンはシャットダウン、再起動をくりかえす。

あの大メーカーの対応に怒り心頭
メカ音痴作家・内山安雄
ウイルス駆除奮戦記
サンデー毎日  '03.09.21

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   順調に動いていたパソコンがある日突然、ウイルスに侵された。それなのに、助けを求めてすがりついたメーカーのサポートに冷たく突き放されてしまったら・・・・・・。 メカ音痴を自認する小説家の内山安雄さんが、自ら遭遇したウイルス騒動のてん末を報告する。
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異常な終了と勝手な再起動をくりかえす    パソコン(富士通のノート型でOSはXP)のトラブルの乱れ咲きは8月7日に始まった。
   小説を執筆するために電源を入れると、デスクトップの左上で、素っ裸の金髪女が股をパカパカ開いたり閉じたりしているのだ。何事かと思いきや、その後、白人女が一時間に何度となく画面に登場しては股を開いて、「19ドルくれたら、もっとすごいものを見せて あげる」とかなんとか誘いかけるのだった。
   怒り心頭に発したところで、コントロールパネルを開いて、なんとか白人女の削除にこぎつけた。やれやれ、と思いきや、時間をおいてパソコンを立ち上げるなり、またまた白人女の大股開きのオンパレードではないか。 どひええ〜、これってもしかしてウイルスじやないの!? 対策ソフトでスキャンしてみれば、「デシーブリンク」というウイルスに感染しているではないか。市販のソフトでは駆除できないので手動でやれという。メカ音痴の私にどうしろというの?
   ヘナヘナと倒れこんでいると、以心伝心、軍事の専門家にしてパソコンの達人であるラリーさんから電話があった。コーヒーでも飲まないかという。飛んで火にいる夏の虫とばかりに、100キロの巨漢のラリーさんを我が仕事場に拉致監禁して、ウイルスの駆除を強要したのだった。
   プロの手にかかっても、駆除するのに5時問もかかってしまった。対策ソフトのメーカーさんよ、手抜きしないで、きちんと全てのウイルスに対応しろよ。ちなみに、デシーブリンクはエロっぽいサイトを見ていると感染するのだという。鼻の下とチンチンを長くして助平サイトをのぞいているご同輩(私です)、ご用心です!
   一難去ってまた一難は8月12日の夜にやってきた。パソコンを起動中に、いきなり異常な終了をしてしまい、すぐさま勝手に再起動する。頼みもしないのに、律儀にこの動作をはてしなく、くりかえしてくれるのだ。 おろおろしながら、メーカーの富土通の電話サポートを受けることにする。
   ちなみにサポートは無料ではなく、10回目までは金を取られないが、11回目からは有料になる。ところが、何百回かけようとも、無情にも、混雑しているというメツセージが流れるのみ。 電話がつながるまでに4時間半、生身の人間サマの声が聞こえていたのは朝方ですぞ。
   私が症状の説明を始めたところ、担当者はすぐに話の腰を折って、簡潔にいった。 「ウイルスに感染しています」なんでも、ブラスターというウイルスが異常発生して、瞬く間に蔓延しているのだという。マイクロソフ卜社の対策プログラムとシマンテック社のウイルス駆除ソフトをダウンロードすれば、間題解決だと心強いことをいってくれる。
   が、間題はこの後だ。対策プログラムはうまくいったが、駆除ソフトのほうは通信エラーが出て、数回くりかえしたが、どうしてもダウンロードできない。 「どうも駄目みたいですね」早く電話を切りたい態度がありありだ。簡単に見捨てないでよ!ウイルスバスターとかマカフィといった対策ソフトがいくらでもあるんだから紹介してほしいと泣きついた。
   それはできかねますと担当者が冷たい口調で言い放った。WHY?はっきりした理由の説明はない。感染したまま、放り出された患者の私はどうすればいいの? 明日にでも、ウイルス対策ソフトのメーカーに相談すればいいだろう。あるいはソフトを買ってくれば−−。そんないい加減なことをいって、そそくさと電話を切ってしまった。
   唖然荘然。無人島に漂着して、ひとり取り残されたような気分だ。それどころか、沖合を通りかかった船がこっちに気づいてくれたので、大喜びで助けを求めたところが、非情にも見捨てられたようなものだ。 一睡もせずにビックカメラの開店時間に合わせて駆けつけ、対策ソフトを買い、汗だくになってブラスターを退治した時には、思わず仕事場で裸踊りをやったものだ。
   が、喜んでいる場合ではないことが、パソコンの専門家の加勢ダンに指摘された。電話サポートで駆除ソフトがダウンロードできなかったのは、シマンテック社に同時に大量のアクセスがあったせいで、時間をおいてやれば、遅かれ早かれつながったというのだ。 そんなことは富士通の担当者は一言もいってくれなかったぞ。専門家によれば、担当者の不手際、もしくは手抜きだという。
デスクトツプから全てのアイコンが消滅    二度あることは三度あるのが世の習い。トラブルのトリは、8月23日の夜更けのことだ。ある操作をやってからパソコンを再起動させたら、デスクトップから全てのアイコンが消減しているではないか。「スタート」すら出てこない。見えているのは壁紙のみ。
   「おらおら、アイコンども、隠れんぼなんてやってないで、さっさと出てきて働け!」とかなんとか毒づいているうちは余裕だった。が、何十回、再起動させても、アイコンが現れない。 メカ音痴オヤジとしては、またメーカーに電話サポートを求めるしかなかった。ところが、電話をかけ続けること4時間半、とっくに日付が変わり、いい加減うんざりした頃になって、ようやく通じたのだった。
   担当者の指示に従って、小一時間もトライしたが、いっこうに修復できない。 「工場出荷の状態に戻すしかないですね」ということは、無精なことにもデータのバックアップを取っていないから、膨大な量の写真や動画、アドレス帳や原稿などが、ことごとく消減してしまうということではないか。「全て消えるなんてイヤです!」 相手は、重要なデータだけなら取り出せるかも、でも保証のかぎりではない、とかなんとか暖昧なことをいう。明け方に延々とそんなやりとりをしているうちに、なんだか面倒くさくなってきた。そこで、つい男らしく(?)、「諦めます」といってしまった。
   ここまでは自已責任だが、問題はこの後だ。担当者は意気消沈している私に、添付品のリカバリーCDを使って、自分で初期状態に戻せというのだ。一刻も早く電話を切りたい らしい。ド素人を放り出すのかと訴えたところ、初期化はそんなにむずかしくないといって、何も解決しないまま、サポートを打ち切った。
消費者を小馬鹿にしたメーカーのモラル    この経緯を前述のパソコンの専門家の加勢ダンに話したところ……。 「プロなら、全てのデータを取り出せたはずだね。相手の口車に乗らずに、まずこの私に 一言いってくれれば、修復できたのに。要するにウツチャン(私)、メカに詳しくないから、相手になめられたんでしょう」
   な、なんと、聞き捨てならない台詞ではないか。でも、課金対象になっていないんだから、泣き寝入りするしかないのだろうか。そう思いながら、富士通のサイトで、自分のサポート履歴をチェックしてみれば、ビックリ仰天! 2回とも、修復できずにサポートを終 えたのに、しっかり課金システムにカウントされているではないか。こんなことってありなのか?
   さっそく取材と抗議をかねて冨士通に電話をかけたのだが、またまたつながるまでに9時間と15分ですぞ。これは売るだけ売っておいて、サポート体制はさっぱりという典型ではないか。 朝方に眠い目をこすりながら、テクニカルセンターの責任者とやりあった。が、責任者の答えは木で鼻をくくったものだった。 2件とも適切に対応したものと心得る。よって課金システムの対象になったのは当たり前だ−−これが富士通の公式コメントである。担当者は、今後も同じように対応するし、同じように課金の対象にする、と堂々といってのけた。
   これほどまでに消費者を小馬鹿にしたメーカーのモラルとはなんなのだろう。これはひとつのメーカーにかぎった問題ではないのかもしれない。貧すれば鈍する、昨今の日本経済を象徴するような出来事ではないだろうか。

   幸か不幸か私は、PC関連で富士通の製品はハード・ソフトを問わず一切使用していないため、富士通の電話対応サポートについて実体験がないが、上を読んで「さもありなん」と納得できる。
   これほど長い時間電話が繋がらなかったという経験はないが、それでも質問内容の振分け等複数回の関門を潜ってやっとこちらが口を開けるまで多大の時間を要するのは本当に閉口する。
   また、サポートの方法にも色々あって、本件のような電話、ファクス、メールが主要なものであろうが、ユーザーの好みで選べることは少ない。 A社は電話のみ、B社はファクス、C社は・・・と殆ど限定されている。
   ある程度インターネットに慣れているとメールがこちらの不具合をドライコピーして添付したりと質問も要領を得るのであるが、 サポートメーカーのWEB上で質問宛先(電話・ファクス番号、メルアド等)を見つけるのに苦労させられることが多い。 これはメーカー側の姑息な手段であるが、例の「よくある質問」をユーザーに、仕方なく見させ(ユーザーのためではなく、サポートする側の回答の労力を省くそれだけのために)、 質問の数を減らそうという思惑からである。
   HTML解説の個人サイトで質問受付の注記に、「Q&A掲示板を見る必要はありません、同じ質問であってもかまいません。 質問が重複するのはこちらの記
述が 解り難いということですから」とあったが、これこそ取説等を準備する側に不可欠な気持ちであろう。
   これまたあるサイト管理者の言葉「パソコン、楽しいですね。間違ったらやり直せばいいんですから」は、現在のPC環境の一面をよく表してもいる。つまり、 パソコンや(その)ソフトは、限りない欠陥に目をつぶって販売されている唯一の商品といってもよい。
   翻って、電話なりのサポートをユーザーが満足できる範囲まで親切に行うのは、ただでさえリストラクチャリングで人減らしに躍起になっている企業にとってはてんから無理な話である。
   それを可能にするには、ハード・ソフトの価格への跳ね返りは否めない。というより、現在の価格が安過ぎるのである。
   それもこれもジェンダー問題ではないが、パソコン音痴もパワーユーザーと「同じことができる」ということ(事実であることに間違いはない)をあたかも「(同じ手軽さで)同じことができる」 と錯覚させ、 PCを売りまくっていこうとしているのだからサポートに問題が出ないほうがおかしいのである。
   不平不満を言いながら、お求めやすくなった今日のパソコン(ソフトも含めて)を使い続けるしか道はないのである。

− 荒牧 千e Aramaki Kazuhide −
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