週刊朝日
青木るえかは、週刊誌のコラムで偶に読む程度、欄外の筆者紹介欄にもこれといったことは書いてないので、“青木るえか”について少々詳しく調べてみようなどと今まではこれっぽっちも思わなかったが、立川流に関する表題で思わず、少し人物像を洗ったしだい。

白洲正子、町田康、立川談志、落語、プロレスが嫌い、http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%C4%CC%DA%A4%EB%A4%A8%A4%AB
とあるが、微妙に“解かったり”“共感したり”で、匂いの似た人物かもしれない。

個別に見ると、
白洲正子:嫌いな“箇所”がなんとなくわかる感じ。
町田康:あいにくまったく知らないのでなんとも言えない(音楽活動に関してのみ特化すると、パンク系は好きではないので同意見ということになるが)。
プロレス:文句なく同意。
落語:嫌いとは訳解からない。
立川談志:嫌いという点では同意見。ただし、“小ゑん”時代の談志は志ん朝より面白かったし、落語家として評価できた。

今の談志は、芸が壁に当たり、まっとうな落語家として生きていけなくなって、本職を捨てた(と言っても、落語はやっているが)としか思えないところが嫌い。
つまり、“落語とは・・・”といった理に走り、あからさまに客を自分より下位におく態度が鼻持ちならず、客が逆に阿っている様子を、談志の死後自殺した(と言っても、決して後追い自殺したわけではない)塚越孝も談志猫の首に鈴をつけられない追従評論家もどきの姿を文にしている。
http://toakes.co.jp/pleas/vaudeville/danshi-fuho.html

青木るえかは談志がどの程度嫌いなのかまでは掴めないが、私はそれ以上に嫌いだろうと確信がある。
ただし、談志だって、言ってることに正鵠を射た(*1)としか表現しようのない良い言葉もある。

人気の笑点メンバーをして、「こん平や木久蔵(現木久扇)なんて、演れる(や)れるようなネタは一席か二席でしょ。お前ら何やってもいいが、落語だけはやるんじゃないよ、バカにされるから」(この2人と大して力量が変るとも思えない歌丸とは仲がいいらしく、口撃の対象には入れてない)。
これなどはまさにそのとおり、青木るえかが落語嫌いなのはこんな落語しか聴いていないからかもしれない。

このコラム中でも「お勧めを聴いて面白かったためしがない」などと愚痴っているのだから(もしかすると、青木るえかのほうに問題があって、落語を聴くセンスがないだけかもしれない、お勧めの落語は本当は面白いものであるのに)。
福田和也は確かに談志シンパであり、ここ
http://toakes.co.jp/pleas/vaudeville/danshi.html
にもまさに談志賛歌がある。

しかし乱暴なことを言うと、落語の“脚本”解釈なんかどうでもいい、噺は面白けゃいいんであって、「時そば」の十六文が当時として妥当な額だったかなんて考えなくていいだろう(「下駄なんて今は高いけど昔は安かった、二足で三文だった、二束三文といって」というネタの時代考証したって意味もないだろう)。

落語研究家と客とは違うもので、時として“解釈”を薀蓄するのもよろしいが、単純に客として面白い噺が聴ければ満足だ。
そして、面白い落語(家)をちゃんと面白いと紹介している文春のホリイだっているんだから、この「ずんずん調査」に従ってれば間違いないのに。
実は、ホリイも談志シンパだからこの調査でも上位を占めているが、ここから嫌いな談志及びその一派を除いて聴いていけばいいのである。

*1 勉強不足だったが、“正鵠を得る”という言い方もあり、こちらも正しいらしいばかりではなく、中国でもこの表現があるという。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q148945024
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− 荒牧 千e Aramaki Kazuhide −
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