西日本新聞 2011. 2.27博多地区 VS 天神地区


天神以外の商業地が補強されるたびに囁かれる天神一極集中の破壊、これまではすべてのケースで天神の落込みは予想をはるかに下回り、この地区の強さがいっそう際立ったものとして印象付けられた記憶しかない。
果たして今回の予想は何度目かの正直で的中するのか興味あるところだが、博多駅から天神への流れが2万人から6千人へと70%減少するという数字もさることながら、天神の「滞留」が2万3千人から1万人に43%も減るという予測については俄かに納得できない気がする。
 西日本新聞 2011. 3. 4JR 博多シティ 開業

店 名 売り場面積 面積当り売上
岩田屋  49,500u 153万円
福岡三越  38,000u  98万円 岩田屋・大丸に比して売上/面積が格段に少ないのはやはり、ブランドよりも地元での馴染みで選択されているのか。
博多大丸  44,000u 143万円
JR博多シティ 100,000u  70万円 ソラリア(ステージ)・天神コアなどを含めた天神の数字が分からないので較べようがないが。
博多阪急  42,000u  88万円 新規開業ご祝儀相場のプラスと顧客への浸透性のマイナスとを同時に加味すると、年間スパンではやはり後者のマイナス部分を大きく見たのか。まさかずっとこのままの格差で満足はしてないだろう。

 各デパート等の売り上げ実績、目標数値から単位面積当たりの売上げ高を算出してみたのが上表。
 やはり岩田屋・大丸の数字が突出する。
 ※新博多駅について5年前にはこのような記事が。

 隣席の近さが博多というより東京の店舗を思わせる。ホールスタッフの数(画で見る限り客約30人に対し3人)はティピカルにどうなのか。
 西日本新聞 2011. 5.26

この記事によると、天神地区百貨店は博多シティ開業後は苦戦を強いられ、駅地区・天神地区商業施設の販売額動向につき福大が予測した数字・天神地区5%減を上回り、7〜10%減という結果になっているようである。
もっともこれは震災にも大きく影響を受けていると思われるが、現実的には日本政府投資銀行の同予想、3.3%減を大きく上回っている。
ただ現在までは、開業ご祝儀相場的な面も少なからず反映された数字であると思われるので、年間を通してみるとあるいは上記数字に近いものに落ち着く可能性も十分に考えられる。

※福大、日本政府投資銀行の予測については、
 常勝“天神”にとっても博多シティの影響は予想を遥かに上回っていたようで、俄かに動きが増した。
 西日本新聞 2011. 5.26
西日本新聞 2011. 6.15
思わぬ“伏兵”がごく近くにいたようで、これはちと素人目にも天神の警戒感に思い至ることができる。
 西日本新聞 2011. 9. 3
 西日本新聞 2011. 9. 4
 西日本新聞 2011. 9.30博多シティ・天神間に割って入るもう一つの博多
 西日本新聞 2011. 9.30(夕)
 西日本新聞 2011.10. 1


− 荒牧 千e Aramaki Kazuhide −
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