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 MGC・暑ければ東京五輪勝てる? & 世界陸上・川内プロ視界不良

まずMGCでは今日珍しいペースメーカ抜きの面白い、勝負のマラソンが見られ 、五輪本番の暑さ頼みの代表が決まった(1位の中村が他選手と違いレース後 殆ど体重を落してなかったことに注目がいく)。

(1)中村匠吾(26=富士通)2時間11分28秒
(2)服部勇馬(25=トヨタ自動車)2時間11分36秒
(3)大迫傑(27=ナイキ)2時間11分41秒

結果は上のとおりとなり、中村、服部が東京五輪代表、大迫が暫定となり、ある意味女子同様“暑さ頼み”という期待値が正直な成行きに終った。

一方同じく暑さのドーハで行われた世界陸上・マラソンを報じた、 https://mainichi.jp/articles/20191006/k00/00m/050/030000c では、

世界陸上2019 プロ転向のマラソン・川内惨敗 目標の8位遠く自身ワーストの29位

の見出しどおり、暑さに弱い(寒さにも決して強くはなく、荒天でしか対世界 レース制覇の実績無しの)自覚から東京を諦め、夜間敢行の僅かな涼しさに活 路を求め出走の川内が惨状を示した。

記事にも「前回大会3秒差で逃した(優勝ではない)8位入賞を目指 して今春にプロに転向した川内だが、苦手の暑いレースで力を発揮できなかっ た。」とある。
「こんなに暑くなるとは思っていなかった」が、レース後のコメントである。

プロ1年目で最も大きな目標としたレースで「結果を出さないといけない」と 強い覚悟で臨んだが世界選手権で自身ワーストの順位に終わった。
ともあるが、さんざん特異なトレーニング法でやってきて、日本歴代20傑に も顔を出せない、年齢も若くない身で“プロ転向”そのものが ? だと思う が。

なお、日本代表3選手のレース結果は、 山岸宏貴(GMO)が2時間16分43秒で25位。川内優輝(あいおいニッ セイ同和損保)は29位、二岡康平(中電工)は37位。

 シカゴマラソン 2018
シカゴマラソンを前に

川内が弱気 練習積めず−−
に対するコメント、
・大丈夫ですよ、みんな貴方には期待していませんから。
・円谷(つぶらや)を思い出した。等々


円谷のような思いつめるタイプでないことは、大言壮語に伴わなかった結果をもまったく意に介してないここまでの生き様を見ると判るだろうに。

結果は 2:16:26での19位で日本記録更新・大迫の引立て役となった。
 公式記録
 西日本新聞 2018.10. 8
このレースのTVを見ていて気付いたのが -赤い靴- ならぬ“オレンジシューズ”であった。
高岡の解説で、ナイキ開発の厚底タイプというのを認識したが、さらにWEBでググッてみると「ナイキ ズーム ヴェイパーフライ4%」という名称の代物だそう。

ルマンでのキプチョゲ無公認記録を報じた17年5月7日のWEBでは特別装備としてこのナイキ製厚底シューズのくだりも読んだ記憶が蘇り、さらに先に日本記録を更新した設楽も着用していたそうだ(ただし、両者ともナイキの厚底というだけで、正確な名称が上記であるか否かは定かではない -オレンジでもなかったし)。
ただ、今回の新色オレンジが「・・・4%」の最新型であるのは間違いなさそう。

高橋尚子や野口みずきが五輪女子マラソンで金メダルを獲得した際のシューズを製作した人物・アディダスと今年3月まで専属契約していた「最強の靴職人」と称される三村仁司はその後独立、シューズ工房「ミムラボ」を興こしたとある。“走る”そのものとして勝てない日本もナイキ相手に頑張れ。


※上記、“オレンジ”云々とあるのは、拙宅のTVが年代物(ブラウン管のアナログTV:デジタルチューナーを有すHDDレコーダを介して視聴していた)で発色に問題があったため “ピンク” を認識できなかったための誤記であった。
−−2019.10.13 書込み−−
 キプチョゲ 無公認記録に近づく 西日本新聞 2018. 9.17

次々項にあるとおり、キプチョゲはモンツァを最低速で周回した“マシン”であったのが、 公認されるレースで世界記録を一気に縮めた。
女子におけるラドクリフの一気の短縮に較べると、幅が小さいことを考えればこの記録の更新も意外に早い実現を見るのかもしれない(それも必ずアフリカ系から)。
このレースで日本人トップとなった中村匠吾が言っている「少しずつでも追いついて云々」 は、いわば紋切り型・定番に過ぎない。16年掛って4秒更新している日本の成長と比してこのアフリカ勢の“イキオイ”に追いつけると誰も本気では思わない。
(以上、勿論私論であるが絶対完璧に正しいと“思う”にしておこう)




 川内優輝 ボストン優勝・2時間15分58秒 &プロ転向 2018. 4.17

まず、川内の“快挙”を“賞賛”する諸報道、瀬古を始めとする大甘言動に批判的にならざるを得ない理由の最大のものは示された優勝タイムそのものである
この記録をみて、世界を代表するマラソンレースの優勝タイムと思えるだろうか。このタイムが如何に今回のレースが異常だったかを物語っている。
(18年ボストンマラソンの気象条件が特異なものであったことは他の報道に詳しいのでそちらを参考にされたい)

ここで、各報道に反して川内を評価しないのも、川内をおだてあげる瀬古の言動も同様にあきれ返るのは、下記の理由からである。
下の表はマラソン日本歴代ランキングであるが、判るとおり、川内は23位でしかない、それも、設楽・大迫と同等に若いならともかく、もう分単位の伸び代がない年代。
(川内の自己ベストは、2013年・ソウル国際時のもの)
較べるのは気の毒だが、(九州一周駅伝→グランツール等々、マイナーでしか知られていない?)木滑、さらには井上大仁の下位にしか着けていない。

当日のボストンのコンディション、トレイルランじゃあるまいし、トップランナーが実力を発揮できる(特に現在マラソン界上位を独占するアフリカ勢にとって)環境でない ところで偶々勝利を得ても、何等日本マラソン界に光明をもたらすものではないことが明白だというのが「その理由」である。

@設楽悠太(Honda)2.06.11 ←NEW
A高岡寿成(カネボウ)2.06.16
B藤田敦史(富士通)2.06.51
C井上大仁(MHPS)2.06.54 ←NEW
D犬伏孝行(大塚製薬)2.06.57
E佐藤敦之(中国電力)2.07.13
F大迫傑(Nike ORPJT)2.07.19 ←NEW
G児玉泰介(旭化成)2.07.35
H今井正人(トヨタ自動車九州)2.07.39
I谷口浩美(旭化成)2.07.40
11藤原新(東京陸協)2.07.48
12油谷繁(中国電力)2.07.52
12国近友昭(エスビー食品)2.07.52
14諏訪利成(日清食品)2.07.55
15伊藤国光(鐘紡)2.07.57
16森下由輝(旭化成)2.07.59
17前田和浩(九電工)2.08.00
18三木弘(旭化成)2.08.05
19早田俊幸(アラコ)2.08.07
20木滑良(MHPS)2.08.08 ←NEW
21松村康平(三菱重工長崎)2.08.09
22藤原正和(中央大学)2.08.12
23川内優輝(埼玉県庁)2.08.14
24中山竹通(ダイエー)2.08.15
25小島忠幸(旭化成)2.08.18
26堀端宏行(旭化成)2.08.24
27瀬古利彦(エスビー食品)2.08.27
28清水康次(NTT西日本)2.08.28
29武井隆次(エスビー食品)2.08.35
29中本健太郎(安川電機)2.08.35


 キプチョゲはもう2時間0分台で走っていた? 2018. 3.17
2017.05.07 05:00

偶然見つけたこのニュースによると、F1レースも行われるモンツァのコースを 17.5周してこの記録を出したという。
生憎このコースについて詳しい知識がないためどのくらい走りやすいか(レーシングトラックにつきもののヘアピンカーブなどがどのようなものか等々)想像できないが、 30人ものガードランナーに風除けの役を担わせ、給水もバイクによる手渡しだったということを知れば、この記録にも納得か?
ただ、記事にあるとおり賛否あるのは当然で、レース(競技)として捉えるとこんな面白くないものはなく、人間の生体実験としてみればやってみる価値は否定できない。

 マラソン日本記録更新 2018. 3.10
この時期に、しかも設楽が日本記録更新というのは全く予想していなかった。
(次々項、1億円云々の添書に書いた予想とは微妙な差であるか?)

ただしケチをつけるわけではないが、16年間で僅か5秒詰めるのにこれだけの年月を費やせば瀬古の有頂天さには納得できない。
世界はこの16年間に2分以上、つまり120秒以上縮めていて、その格差は実に25倍になる訳だから。

次項の2時間5分切り記録を見て判るとおり、全てケニア・エチオピアで 占められている。
(出典は忘れたが、「アフリカ系以外で高岡の記録が2位」とあった)

これらをみて判るとおり、アフリカ勢は突出している訳で、走ることに関する身体能力の高さは歴然である。
(裏を返せば、“日本のお家芸”とは昔の夢で、取り戻すことの出来ないものなのである)

下に日本男子10傑を載せてみた。
  

個人的な感想としては、児玉の記録が当時として如何に画期的であったか、元祖山の神・今井が10傑に食い込んでいることが驚きである。
日本マラソン凋落の原因 だって? 2018. 2. 3

近頃、WEB上にまた、よく言われているマラソン・駅伝の因果関係ともいえる記事を見つけたので下に引用してみる。

改めてここにも記すが、以前以下に私見として散々書いているように、日本人がアフリカ系を“走る”ことに関して上回ることが不可能であると早く諦めたほうがいい。マラソンが日本の「お家芸」だったのはこれも以下に度々引用 しているとおり、アフリカ勢が多数マラソンに出場しなかった頃の“思い出”でしかなく、せいぜい瀬古がイカンガーを福岡・平和台陸上競技場で抜き去っていた頃の話である。

ここに、後世日本が強“かった”スポーツとして取り上げられる種目を予想しておくのも面白いかも。A. は現在:2018年、B. は5年後:2023年、C. は10年後:2028年である。

A. マラソン(瀬古世代) B. スキー女子ジャンプ(高梨時代) C. アイススケート女子・短距離&パシュート(小平&高木(美)時代)
A. は実際に語られているとおりであるが、 C. はもっと早まる可能性も秘めている。
それぞれ理由はマラソンと全く同様、体力的に勝った外国人が日本の技術を学び、それとともに多数がこれらの競技に参加してくるからに他ならない。
(B.においては早くも現状でのトップは日本人ではなく、競技者人口の多さ、というより関心度の高さから、団体戦でウサを晴らしているのみだが)

さて、はたして次の筆者は、以下の様々なアイディアでマラソン復活が“成る”と本気で思っているのだろうか。

https://news.biglobe.ne.jp/economy/0121/pre_180121_5005402246.html
マラソン凋落の"元凶"は、駅伝とテレビ局
1月21日(日)11時15分 プレジデント社
日本人は「駅伝」が大好きだ。毎年1月には数々のレースがテレビ中継される。一方、五輪種目のマラソンでは日本勢の苦戦が続いている。日本の長距離界のために駅伝とマラソンを両立させる手はないのだろうか。元箱根駅伝選手であるライターの酒井政人氏は「2つの秘策がある」という??。

マラソンにとって駅伝は邪魔な存在なのか
日本人は「駅伝」が大好きだ。特に1月は駅伝のハイシーズン。元日の「ニューイヤー駅伝」(全日本実業団駅伝)から、「箱根駅伝」(東京箱根間往復大学駅伝競走)、「皇后杯 全国女子駅伝」、「天皇杯 全国男子駅伝」と立て続けに開催され、テレビ中継も行われる。 一方、マラソンでは日本勢の苦戦が続いている。現役選手は世界記録と男子で4分以上、女子は6分以上も引き離され、昨夏のロンドン世界選手権では「入賞」にさえ届かなかった。テレビ視聴率も、襷をつなぐドラマ=駅伝ほど高くない。 なぜ日本勢はマラソンで低迷するようになったのか。陸上関係者に聞くと、「駅伝がマラソンをダメにしたのではないか」という声が少なくない。つまり「駅伝がなければ、もっとマラソンを強化できる」と感じているようなのだ。

「駅伝は自分のキャリアの役には立っていない」         
昨年12月の「福岡国際マラソン」で現役日本人選手最速の2時間7分19秒(日本歴代5位)をマークした大迫傑(Nike ORPJT)に、「駅伝の経験は現在のキャリアに役立っているか?」と聞いたところ、こんなアンサーが返ってきた。 「僕の走りに関しては(役立っている点は)ありません。ただ学生スポーツとして、大学卒業してからも付き合っていける友人を見つけるためには、すごく助けになったと思います。人間関係を構築する意味ではすごく良かった。そのままでしたら友達は少なかったと思いますから(笑)」 大迫の言葉には「駅伝」の“問題点”と“存在意義”が示されている。どういう意味か。この点を理解してもらうためには、駅伝とマラソンの関係について把握する必要がある。

ニューイヤー駅伝の開催日「元日」がネック
陸上関係者が「駅伝がなければ」といったときの「駅伝」とは、元日の「ニューイヤー駅伝」(全日本実業団駅伝)を指す。一般的に「駅伝」といえば、大学生の「箱根駅伝」を想起する人が多いと思うが、これはそれほど”やっかい”な存在ではない。 箱根駅伝でヒーローになり、マラソンでも2時間7分台をマークした今井正人(トヨタ自動車九州)も筆者に対してこう話す。 「箱根駅伝は大学時代に4回しか走れません。明確な目標があるので、選手もそこに向かって自然とモチベーションが上がる。でもその後、実業団に入ると、どこに目標を置いていいかわからなくなる選手は少なくありません」 全日本実業団駅伝のほうが箱根駅伝よりレベルは高い。だがテレビ視聴率では全日本実業団駅伝は箱根駅伝の半分以下だ。陸上長距離で箱根駅伝以上に注目される“舞台”は、オリンピックや世界陸上といった世界大会しかなく、そこに挑める選手は限られている。目標設定が難しいため、「駅伝でチームに貢献できればOK」という甘い考えの選手も出てきてしまう。

主要マラソン大会の間に組まれた「駅伝」がやっかい
さらに全日本実業団駅伝が“やっかい”な存在であるのは「レース・スケジュール」だ。 男子の場合、12月上旬に福岡国際マラソン、2月下旬に東京マラソン、3月上旬にびわ湖毎日マラソンと、3つの代表選考レースが開催される。ところが、その間となる元日に全日本実業団駅伝が行われるのだ。全日本実業団駅伝で優勝経験のあるエースランナーは、駅伝とマラソンの両立について、以前筆者にこう語っていた。 「チームとしては駅伝の優勝が最大の目標になります。そのため、直前の福岡国際を走るのは難しい。かといって全日本実業団駅伝の後にマラソン練習をするとしても、東京やびわ湖だと時間が足りません」

駅伝とマラソンを「両立」させる秘策があった
マラソンで結果を残すためには、2・3カ月の練習期間が必要になる。ところが、シーズンのど真ん中である正月に全日本実業団駅伝がある。マラソンは42.195kmの戦いだが、ニューイヤー駅伝は最長区間が22.4kmで、他の6区間は8.3?15.8kmしかない。当然、マラソンと駅伝のトレーニングは変わってくる。よって、駅伝はマラソンの邪魔でしかない。それが多くの選手の本音だ。 全日本実業団駅伝での名門チームといえば、2000年以降に8度優勝しているコニカミノルタと3度優勝しているトヨタ自動車だ。しかし、この2社に所属する選手は、マラソンでは結果を出せていない。両チームの日本人最高タイムは野口拓也(コニカミノルタ)の2時間8分59秒と、尾田賢典(トヨタ自動車)の2時間9分03秒だ。 近年マラソンで結果を残している前出の大迫や川内優輝(埼玉県庁)の共通点は、駅伝の“縛り”がないことだ。大迫が快走した昨年12月の福岡国際では、好タイムを期待されていた佐藤悠基(日清食品グループ)が思うような結果を残すことができなかった。11月の全日本実業団駅伝の予選会で脚を痛めたからだ。こうした例はひとつやふたつではない。駅伝はマラソンの障害となっていると言わざるをえない状況だ。

駅伝・マラソンの開催日程をチェンジせよ
では、駅伝がマラソンの“邪魔”をしないようにするにはどうすればいいのか。 実は、スケジュールを見直すことで、かなりの部分が解決できる。たとえば、2、3月に行われている代表選考レースを、11?1月に前倒しすると同時に、現在元日に行われている全日本実業団駅伝を3月にスライドするのだ。 どのチームも夏には北海道や標高の高い涼しい場所で距離を走り込むため、夏合宿から11?1月のマラソンレースに臨む流れは自然なかたちになる。そして、駅伝はトラックの長距離種目(5000m、1万m)と距離が近いので、トラックシーズにつながりやすい(4?5月にはサーキットや記録会、6月には日本選手権が開催されている)。スケジュール見直しにより、マラソンも駅伝もスムーズに両立できるのだ。

スケジュール変更の“抵抗勢力”は「あの組織」
実現のためには、日本陸連が全日本実業団駅伝の主催者を説得する必要があるだろう。元日の全日本実業団駅伝は日本実業団連合が主催で、毎日新聞社、TBSテレビ、群馬県が共催する形をとっている。 メディアは自社のかかわっている駅伝やマラソンの注目度を、少しでも上げたい。毎日新聞社やTBSテレビは元日の全日本実業団駅伝を「ニューイヤー駅伝」と呼んで盛んに宣伝してきた。このため3月へスライドすることには難色を示すだろう。 だが、「ニューイヤー駅伝」という名称を続けることと、日本勢のマラソン強化では、どちらが重要だろうか。日本陸連がイニシアチブをとり、確固たるビジョンを掲げて、スケジュールを調整・管理すべきではないだろうか。

ニューイヤー駅伝の出場は「4回まで」にせよ
駅伝とマラソンの両立について、もうひとつ秘策がある。 それは、全日本実業団駅伝の出場回数に制限を設けることだ。たとえば、「出場は4回まで」という規定にすれば、個人のレースにも集中しやすくなる。大卒から4年連続出場した場合には26歳。マラソンに向けて本格参戦するにはちょうどいい。箱根駅伝のように出場できるチャンスが限られることで、選手は高いモチベーションを維持できる。視聴者にとっても熱いドラマを期待しやすくなる。 駅伝は日本特有の文化で、日本人の琴線に触れる美しさを持っている。駅伝という文化が長距離の裾野を広げたことは高く評価すべきだろう。また箱根駅伝の人気があるからこそ、高校駅伝や実業団駅伝も盛り上がる。 ただ、駅伝でどれだけ頑張っても、マラソンの強化にはつながりにくい。駅伝とマラソンが両立できるような「仕組み」を考えることが、日本長距離界の“明るい未来”につながる第一歩になるはずだ。
(スポーツライター 酒井 政人)

“ウルトラランナーへの道 ブログ” というなかに、2時間5分を切ったランナーのベスト記録と大会名が記されていたので、以下に揚げてみた。
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これを見て判るとおり、ケニア&エチオピア以外は見当たらず、賞金レース(詳しくないが多分全て)のベルリン、ロンドン、ドバイ、ロッテルダム、シカゴが並ぶ。
(2002年の高岡はシカゴ、2005年の野口(これは女子だが、日本歴代3位までは全て)はベルリンと、これもまたキッチリ例に漏れてない)

このブロガーも上段記事の酒井同様、日本人の復活を期待している様子が伺えるが、何度も言うようにアフリカ勢に勝つことはありえない。朧気ではあるが、高岡の記録はアフリカ系以外の人種の中では2番目に位置するという事実がスポーツ誌に書かれていた記憶がある。
なるほど昔の五輪では、アフリカ系の他にも古くはザトペック、2連覇のチェルピンスキー等東欧勢、ましてや韓国人でさえ金を取っていた。
彼らは昔強かったのではない、本当に強いアフリカ系が出てこなかったから偶々勝っていたに過ぎない。

それが今はどうだろう、アフリカ系席捲の前には日本ばかりでなく他の国においても同じことが起っている。日本だけが、停滞した現状を駅伝がどうの、トレーニング法がこうのいったところで、打破はありえないこと明白だろう。

フトッパラぁー な1億円 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015033001002310.html
なぜマラソンだけに、という声はないのだろうか?100mだってとか、詳しくないが長年破られていない日本記録もあるだろうにどうしてマラソンだけと。
やはりマラソンは日本のお家芸という間違った考えがあるのか。ただ他国よりも早くからやってたとか、そんな理由でお家芸というのなら分からなくもないが。
いつも書いてるが、マラソンで一時期優位を保てたのは、アフリカ勢を始めとした後進国が熱心に取組んでいなかった過去に限定されることを忘れてはならない。
また、現状、今日までマラソンを一回でも走ったことのあるランナーが今後、日本記録はおろか6分台の前半を刻めるランナーの台頭はなく、陸連も懸賞金の支払いにつき憂慮の要がないことは保障されていそうだ。


福岡国際マラソン '14 西日本新聞 2014.12. 8
レース結果を伝える翌朝の新聞には、右のキャプションとともに藤原正和の笑顔が並んだ。
世界選手権代表選考レースであったため、日本人最高位者に対する辞であるのは分かるが、はたしてこれで世界が見据えられるのか甚だ覚束ないばかりか、“白々しさ”が先にたち、陸連幹部の苦々しい感想との乖離が目立つ。
いかに相手が調子悪くとも、これだけの持ちタイム差があればどうやっても勝てっこないということを思い知らされる。

http://www.asahi.com/articles/ASGD73F7XGD7TIPE00F.html

2時間8分22秒で1位のパトリック・マカウ、2時間9分6秒で4位の藤原正和
ニューヨークマラソン '14 西日本新聞 2014.11. 4
またもや惨敗の川内、一ヵ月後の連続走をもはや言い訳か?
気象コンディションなど一切分からないが、1位のゴールタイムはキプサングとしてはめちゃくちゃ悪い。
それにつれて日本人2人も実に付き合い良く、東京オリンピック往時を思わせる最低のタイム、さぞ最悪のコンディション(気象・身体共)だったのだろう。
アジア大会 '14 男子マラソン 西日本新聞 2014.10. 5



レース前日だかの、
退路断って挑戦の「史上最強の公務員ランナー」に、 いつものとおりの川内の強気(大口とも云う)の弁があった。
「これが(世界選手権への)選考会。これで金メダルを取れなかったら、北京の選考会には出ない」と。

レースが終わるとこれまたいつもどおりの歯切れの悪さを曝け出す。Sportsnavi

(今大会で金メダルを逃したら世界選手権を辞退するかもしれないと話していたが)
そうですね、はい。タイムを狙って、もっと戦える足と力、タイムをつけて、もう一度この舞台に戻ってこられたらいいなと思います。

金とか何よりも、12分台ではどうしようもないだろう。

つい先頃(9月28日)世界が2分台に入った直後のこのアジア大会は記録的に見てなんとも影の薄いイヴェントとなってしまったが、トップが3分台を連発していた昨年に書かれた、

スポーツ セカンド オピニオン 相沢光一 【第272回】 2013年10月8日 http://diamond.jp/articles/-/42703?page=4  を見てみると、

高地で生まれ育って心肺機能が高いうえに、走る能力にも長けた彼らが本格的にトレーニングすれば、とんでもない記録を出す選手が次々と出るのは当然だ。 アフリカ系には追いつけない、日本人以外も同様だ。

とある(もっとも、だから諦めろとは書いてない。公人たるものそう思っても書けないだろう)。

アフリカ系優位、日本は追いつけないというのが自論でもあって、相沢の論には同調するところが多い。
-- 非アフリカ系において高岡の世界第2位というのは初めて認識させられたことであった --
アフリカ勢の台頭についてもそのとおりであろうが、さらに言えば(テニス・ゴルフに次いで)同じフィールドに立てるようになったことから黒人選手の活躍を見ており、もっとも遅れていると思われる水泳についても今後彼らの席巻が起こると考える。

とともに、日本人はアフリカ系に敵わないことに気づき始め、最早本格的にマラソンに取組む意欲を無くしているのではなかろうか。競技に限らず他方面、例えばタレントと一括りにされる中での“俳優・女優”というパートに以前は裕次郎・百恵という(私的にはどちらも嫌いだが)超一流が君臨したが、現在、往時の彼らに匹敵する人物を見ることはできない。

あたかも、マラソン界に高岡、児玉を見出せないのがダブって見えないか。 芸能界同様、スポーツ界を含めあらゆる分野での“志向”の多様化とでもいう棲み分け(といえば聞こえはいいが)においてマラソンが避けられているのではなかろうか。 芸能界における現在の小ヒーローはスポーツ界での箱根の英雄に置換えることができそうだ。

少々古くなるが、川内が衆目を集めていた頃の


同 【第143回】 2011年3月8日
http://diamond.jp/articles/-/11408 では、

川内を例に、マラソン挑戦の機会・時期・適性等から独自の環境からスタートしたが故に、好結果が生まれたのではないか。

と云う意が書かれている。
しかしこれは、3年半も前に書かれたものであり、期待にこたえられてないことは次第に明らかになっている。

「史上最強の公務員ランナー」と言われる川内、確かに看板に偽りはない、公務員でかれより速い者はいないのだから。 しかし彼の自己最高記録 2.08.14 は日本歴代 18位(2014.10. 5現在)で、中山竹通・瀬古利彦を僅かに超えたに過ぎず、現役ランナーでも藤原新、前田和浩、松村康平、藤原正和の下でしかない。

レース前は今回アジア大会同様いつも大言、そして修正の繰返しでは見放される日も遠くないと思われる。

さらに一年前に書かれた


FC2ブログ Author:カエサルjr 2012.12.03 駅伝・マラソン [男子マラソン] 日本と世界の差 http://thsports.blog.fc2.com/blog-entry-129.html  によれば、  

マラソンも、100m競走と同じく、人種の差が明確になりつつある、などという結論を出すのは早すぎると思います。 とあるが、

前段で書いたとおり、アフリカ勢に太刀打ちできていた時代は、彼らがまだ同じフィールドで、同じ科学的トレーニングを積み、社会・経済的メリットを認識し積極的にマラソンに取組み始める以前だったからに過ぎないのであって、上の言は身贔屓の強弁ととれる。


昔のように、20q競走の延長線上にマラソンがあるのではないのでしょう。「マラソンにはマラソンの走り方」が確立されてきているようにも思います。 ともあるが、

ゲブレ・セラシエ、高岡の例もあり、一概には言えないだろう。もちろんラストスパートの切れという点では、ワンジルがトヨタ九州のチームメイト(三津谷あたりか)に負けていたということもあり、長距離競争での優劣がすべてスピードで決まるわけでないことは云うまでもないが。

− 荒牧 千e Aramaki Kazuhide −
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