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ランドルフ・スコット、烙印・ネブラスカ魂などシェーン以外のアラン・ラッドなどに懐かしさを覚える身として数枚購入した廉価版DVD中の一枚としてこの「平原児」を観てみた。
映画・「平原児」については、“(背中を撃たれて死んだばかりのビル・ヒコックにキスして)「お前さん、もう老けないね」というカラミティ・ジェーン最後の科白が泣かせる。”という評論?を読んだ記憶がずっとあった。
それを読んだのは劇場公開のものを観たあと(どのくらい後であったかが分からないし、読んだ時期も覚えていないほどの昔である)だったことは確かなのに、その最後の科白についてはまったく飛んでしまっていたが、読んでからというもの、“そうだったんだ”と、いい科白だと思い続けていた。
DVDの科白ははたして? スーパーインポーズでは「拭かないのね」で、生前キスされては手の甲で唇を拭っていた仕草ができないのを寂しく微笑んで返したジーン・アーサーの呟きだった。
劇中何度かキスしてはいつも拭われるシーンの対比として、ちゃんとオチのついた泣かせる科白だった。
もしかしたら、記憶していた評論の科白は記憶違いだったんだろうか、そんな評論自体を読んだというのも思い違いだったんだろうか、疑問は残った。
何日か経ったある日、“もう老けない”と“もう拭かない”は日本語にすると、聞き違える可能性のあることに気づいた!。
しかしおかしい、この科白はどちらもスーパーで表されたものであって、吹き替えでしゃべられたものではないのだから、これを取り違える云々というのはテンからおかしいのだ、でも、なんとも不思議な“符合”ではなかろうか。
「平原児」について書かれているWEB、http://www2u.biglobe.ne.jp/~gogh0808/VivaWestern/12066650390625.html などを見ても記憶を補強するようなコメントは当然のように、無く、疑問はそのまま残り続けることになった。(オフライン用⇒クリック)
同URLのなかには、 「カスター将軍・第七騎兵隊の全滅という史実を、捕らわれたインディアンに自慢げにべらべらとしゃべらせるだけですましてしまうあつかましい脚本」というコメントも。 さらに、 「そのおしゃべりインディアンが、無名の頃のアンソニー・クイン」ともあり、また見直してみても、彩色を施されていない素顔で出ているにも拘らず、予備知識のないまま観てしまうとアンソニー・クインと判別しがたいほど若く、このコメントを読む前に観た際にはあっさりスルーしてしまっていた。
改めてタイトルロールを確認すると、リンカーン役者などのあと10番目にちゃんと、A Cyeyenne Indian:Anthony Quinn(シャイアン族ってこう書くのかと始めて認識)とリストアップされていた。
「平原児」のストーリーではバッファロー・ビル・コーディ(B.B)が妻の感化でホテル経営を考えている設定になっているが実際は、B.B は後に“ワイルド・ウエスト・ショー(W.W.S)”というショーを立ち上げている(*1)。
W.W.S とは、ガンプレイや駅馬車襲撃などの実演ショーで、アパッチ族・ジェロニモ(*2)と並んで、最もよく知られたスー族インディアン、シッティング・ブルも出演して大成功を収め、アメリカ東部にとどまらず、ヨーロッパにまで巡業を行ったということである。

(*1) Wikipediaで、W.B、B.B の項を見て書いているが、W.W.Sの始まりが両項で7年前後の開きがあり、B.B項ではW.B
の死(1876年)後の1880年頃、W.B 項では W.B 本人もこのショーに参加したりしたことになっている。
(*2) 因みにジェロニモ、シッティング・ブルはよく酋長のごとく呼称されているが、いずれも酋長ではないという。 両者には劣るもの
の、これまた有名なコチーズはアパッチ一族の酋長だそうである。

それにつけても、 西部劇ではないが、エロール・フリン、コーネル・ワイルドの剣戟ものが観たいのだがなかなかない。
もっと観たいのに観られない映画は「星のない男」。

「星のない男」(原題:MAN WITHOUT A STAR)は今最も観たい映画だが、DVDなし(以前WEBに英語版と思える中古品の在庫が確か4,000円くらいの金額で出品されていたのを見た記憶があるが)。
「主人公、デンプシー・レイはガンプレイの練習中に拳銃が顔に当たったことがあり、前歯が欠けている設定」と、むかし読んだ雑誌「GUN」に書かれていた記憶があるが、この映画においてカーク・ダグラスの前歯の異常は思い出せない。

※「GUN」の当該ページを見つけ出した。⇒ 前歯の欠けたカーク・ダグラス 亜流のガンプレイ

05/17/2022 訂正
上記、「GUN」の記事がウソッパチだったことが判明した。トリックシュートで前歯を欠いたのはデンプシーではなく、鉄条網の犠牲となって死んだ弟であり、トリックシュート教示中の出来事であることが判明した。
※ 05/14/2022・NHK-BS放映で確認 -- カーク・ダグラスの欠け歯の相が浮かばなかったのは当たり前のことで、納得も。

このページを再読していて気付いたこと。
1.平原児のラスト、評論の記憶として「・・・もう老けないね」と記しているが、正しくは「・・・もうふけないね」だったのを勝手に頭の中で「老ける」に“翻訳”していたのではないかと思えてきた。これだと、 「ふけないね」と「拭かないね」は、WIPE を含んだ科白であれば新旧の字幕に矛盾もなくなる。

2.今見たい映画のナンバー1にあげた「星のない男」がオンデマンド版として“映像と音の友社”から¥3,800で発売となった。オンデマンド版だけあって、「シェーン」などが10本組・¥1,500、つまり¥150@で 販売されているのに比すとさすがに高額である。

※ 本追記現在(2020年8月)「星のない男」は、通常DVDの価格(2,000円台)で販売がなされているようであるが、版権切れだけの関係ではないのか製作年が2年しか違わない「シェーン」の上記の価格帯との違いに納得がいかない。

※ 実は一つ「星のない男」の結末の思いがけない“不満”にWEB上のブログで遭遇・同意・納得し、DVD購入に“待った”を掛けられている。それは、
・・・あれだけガンプレイを見せておきながら、殴り合いでケリをつけるとは・・・ の一文。

ここで、筆者の印象に残っている西部劇と製作年次を挙げてみたのが下欄。
主演者 ランドルフ・スコット ゲイリー・クーパー ジョン・ウェイン アラン・ラッド グレゴリー・ペック カーク・ダグラス
生年月日 1898.01.23 1901.05.07 1907.05.26 1913.09.03 1916.04.05 1916.12.09
没年月日 1987.03.02 1961.05.13 1979.06.11 1964.01.29 2003.06.12 2020.02.05
没年齢 89 60 72 50 87 103
製作年次
1929 ヴァージニアン
1930
1931
1932
1933
1934
1935
1936 平原児
1937
1938
1939 駅馬車
1940 西部の男
1941
1942
1943
1944
1945
1946 白昼の決闘
1947
1948 死闘の銀山 赤い河 ネブラスカ魂
1949 黄色いリボン
1950 拳銃(コルト)45 ダラス 拳銃王
1951 烙印
1952 真昼の決闘
1953 シェーン
1954 ベラクルス
1955 星のない男
1956
1957 OK牧場の決闘
1958 西部の人 大いなる西部
1959 縛り首の木 リオ・ブラボー ガンヒルの決闘
1960
1961 ガン・ファイター
1962 昼下りの決闘
1963
1964
1965
1966 エル・ドラド
1967
1968
1969
1970
1971 新・ガンヒルの決闘
1972

幼少期(小学校高学年〜中学)、ランドルフ・スコットものはもっともっと随分観たはずだが、B級はそれなりに題名∞ストーリー≠ニもに思い出せない( 乗馬姿が美しいといわれ、ゲーリー・クーパーに南部訛りを指南したとのことだが)。
上表中※印は、カーク・ダグラスの主演作ではないが、'57、'59年に挟まれて、スタージェス・決闘三部作 二作目のゴーストタウンの決闘(ロバート・テイラー主演)≠ェ入ることを示す。

因みに、ゴーストタウンの決闘≠フあらすじは、http://www.kinenote.com/main/public/cinema/detail.aspx?cinema_id=3420によると以下のとおり。

ニュー・メキシコ州のマーシャルをつとめるジェーク・ウェード(ロバート・ティラー)は町の人人から信頼されていた。美しい婚約者ペギー(パトリシア・オウエンス)と愛し合い、彼の保安官任官以来町は平和に栄え、総てはうまくいっていた。そのジェークがある夜町を秘かに 抜け出し、遠く離れた隣町に姿を現わし、牢を破って縛り首を宣告されていた男をさらい、町の男たちを倒して引き上げた。これにはわけがあった。彼はその男、クリント・ホルスター(リチャード・ウィドマーク)に借りを返したのだ。数年前クリントの強盗仲間だった彼は縛り首になるところを 救けてもらったことがあったのだ。義理を果たしたジェークはクリントと別れて1人遠い町に帰った。ところが翌日の夜、ジェークはクリント一味に襲われ、ペギーと共に町から秘かにつれ出された。銀行強盗を働いた頃、1人で大金を持って姿をくらましたジェークに、その隠し場所を吐かせよう とクリントは彼を狙っていたのである。ペギーをかかえて咄嗟に断崖に身を投じ逃亡を計ったがそれも失敗し、一行はコマンチ・インディアンの襲来で廃墟と化した集落についた。その墓地に金は埋めてあった。しかし一行はコマンチに狙われていた。夜に入ると襲撃 があり、必死の戦いの後、一味はクリントと、嘗てジェークの相棒だったオルテロ(ロバート・ミドルトン)を残して全滅した。縛られていたジェークもペギーの活躍で辛くも難をのがれた。執拗に迫るクリントの銃の前に、ジェークは金包みを掘った。その上には 拳銃が一緒に埋めてあった。一瞬立場は逆転した。ジェークは金とペギーを馬に のせ、オルテロと共に町にたたせて後、拳銃を与えてクリントと正面から対決した。廃墟の中の息づまる撃ち合いの後、ジェークはクリントを倒した。銃声にもどってきたペギーとオルテロをつれて、彼は馬首を、平和に保安官としてくらせる町の方に向けた。

上記の筆者は、決闘三部作中でも本作が最高の編だとの弁だが、なんとしても主演がロバート・テイラーということで惹かれ方が逆方向へ行きそうだ。


− 荒牧 千e Aramaki Kazuhide −
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